第7課 あなたは幸せ?幸福?ハッピー?
1.Aに対する・対してのB
A .(のに対して)⑤⑥⑨
B .(に対して)①④⑦
C .(に対する)②③⑧
2.Aに関して・関するB
① にとって ② にともなって ③ について ④ に対して ⑤ に関して(について)
3.Aだけで(は)なく(て)、B
① 日本語が話せるようになっただけではなくて、適応力も身に付きました。
② 夏休みは遊ぶだけではなくて、勉強もします。
③ 運動しはじめてから体の調子がいいだけではなくて、体重も減りました。
④ この仕事は危険なだけではなくて、とても難しいです。
⑤ 田中さんだけではなくて、山本さんも遅刻しました。
4.Aに応じてB
1.
① 人数 ② 流行 ③ 相手 ④ レベル ⑤ 予算
2.
① ×(変化ではない:敬語は使い方によって失礼になることもある。)
② ○
③ ×(変化ではない:台風がきたので、大雨になった。)
④ ×(変化ではない:国によって大学に進学する人の数も違う。)
⑤ ○
7課
あなたは幸せ?幸福?ハッピー?(文法)
この課のねらい
ここまで、話しことば、書きことばということばの使い分けを学習してきたが、「です・ます」、「だ・である」という文末表現だけを変えればいいのではなく、文中に使用する語彙もそれぞれのスタイルにふさわしい語を選ばなければ
ならないことを理解させる。
1.どのようなときに「昼めし」、「昼食」、「ランチ」を食べますか。
どうしてですか。
日本語には同じ(似た)意味の言葉があることに気付かせる。⇒学生に自由に考えさせる。イメージなので、決まった答えはない。様々な場面について考えてみる。本文読後にもう一度、理由を考える。
(解答例)①ランチ、②昼めし、③昼食
① 恋人と海が見えるレストランでフランス料理を食べるとき。
② 友人と学食で定食を食べるとき。
③ 大学の先生方と日本料理屋で食事をするとき。
2.Aの言葉と同じ意味の言葉をBとCの中から一つずつ選びましょう。
カタカナ、ひらがな、漢字から、語種を推測させる。ここでは語種による使い分けは提示しない。
1課
7課
あなたは幸せ?幸福?ハッピー?(読解)
3.下の図は、和語・漢語・外来語について日本人に対して質問した結果です。
「幸せ」、「幸福」、「ハッピー」の3つの単語は図のA、B、C のどれに当たると思いますか。また、その理由は何ですか。
→学生の答えは合っていなくてもいい。本文を読んだ後でもう一度考える。
全体の要点を大きく把握する。
本文を読み、次の①~⑤が本文の内容と同じときは○、異なるときには×を書きなさい。
①(○)もっとも新しいと感じる表現は、外来語である。
②(×)もっとも分かりやすいと感じる表現は、漢語である。
③(×)書き言葉では漢語が多く使われているが、和語はあまり使われていない。
④(○)話し言葉では和語が多く使われているが、漢語も外来語も使われている。
⑤(×)日本語を話すとき、留学生は場面に合わせて言葉を使い分けなくてもいい。
①和語、漢語、外来語についてまとめる。
②接続表現をキーワードにして簡潔にまとめる。
第1段落
日本語には似たような意味の単語がたくさんある。
第2段落、第3段落
まず、それぞれのことばに対する意識について調べた。
その結果、
「もっとも新しいと感じる表現」では、ハッピーがもっとも多かった。
「もっとも分かりすいと思う表現」では、幸せがもっとも多かった。
ここから、
和語はわかりやすく、外来語は新しいイメージがあることが分かった。
第3段落、第4段落
次に、話しことばと書きことばでは使うことばにどのような違いがあるのかについて調べた。
この図から、
話しことばでは、和語が多く使われることが分かった。
書きことばでは、和語だけでなく、漢語も多く使われることが分かった。
第5段落
このように、
日本語では和語・漢語・外来語を場面や意識に合わせて使い分ける。
つまり、
目的に応じて言葉を使い分けることが求められる。
図を説明するときに使う表現をキーワードにして、適切な文末を考える。
① 何について調べたか述べる。
図Aは
この図は
次の図は
言葉に対する意識
について
示した/調査したものである。
についての
に関する
調査結果である。
まず
つぎに
最後に
言葉に対する意識
について
調べてみる/調べてみた。
見てみる/見てみた。
についての
に関する
調査を行う/行った。
結果を見てみる/みた。
② 何についての図か説明する。
図Aは
この図は
次の図は
「もっとも新しいと感じる表現」に
ついて、和語・漢語・外来語の割合を
示した
表した
比べた
比較した
ものである。
③ 調査の結果を説明する。
この図によると
その結果
外来語が全体の
80%
8割
近く
くらい
を占めた。
であった。
それに対して
漢語は全体の6%
(*約6%)
以下
未満
近く
であった(しかなかった)。
④ 結果から分かったことを説明する。
ここから
この図から
このデータから
この結果から
以上のことから
外来語は新しいイメージがあることがわかった。
<練習> 図の説明をする。
下の図を見て、文を完成しなさい。
テレビではどのような言葉が多く使われているのか調べてみた。
図Aはテレビ放送におけることばの種類の割合を示したものである。この図によると、もっとも多く使われているのは和語で、68.6%、
次が漢語で、18.3%、外来語は4.5%であった。
この結果から、テレビ放送では、和語がもっとも多く使われていることが分かった。
また、外来語がもっとも使われていると仮定していたが、実際にはあまり使われていないことが分かった。
1.和語はどのような言葉か説明しなさい。
最初から日本にあった言葉で、普通ひらがなで書き、漢字で書くときは訓読みする(言葉)。
2.漢語はどのような言葉か説明しなさい。
多くが中国から来た言葉で、漢字で書き、音読みする(言葉)。
3.外来語はどのような言葉か説明しなさい。
中国以外の外国から来た言葉で、カタカナで書く(言葉)。
4.図1から分かることを説明しなさい。
和語は分かりやすく、外来語は新しいイメージがあることが分かる(分かった)。
5.図2から分かることを説明しなさい。
話し言葉では和語が、書き言葉では和語だけではなく、漢語も多く使われていることが分かる(分かった)。
6.日本語では、和語・漢語・外来語をどのように使い分けているか説明しなさい。
場面や意識に合わせて使い分けている。
7.言葉の使い分けのために必要なことは何か説明しなさい。
日常生活や授業といった様々な場面で、言葉を上手に選ぶこと(だ/である)。
8.日本語では目的に応じて言葉を使い分けることが求められるが、その目的とは何か説明しなさい。
⇒列挙させればよい
友だちと話す、先生と話す、レポートを書く、プレゼンテーションをするなど(の目的)。
事前に調べさせる(宿題)。場面、イメージ、音の特徴などから言葉の使い分けを考えてみる(決定的ではない)。
和語⇒くだけた場面、日常的、古風、和風、やわらかい、やさしい
漢語⇒改まった場面、かたい、難しい、同じ音が多い
外来語⇒専門分野、現代的、洋風、お洒落、かっこいい、意味がわかりにくい、
原語音とのズレ
1.「昼めし・昼食・ランチ」のように、同じ意味を表す和語・漢語・外来語を調べて、どのような使い分けをするか考えなさい。
⇒[読む前に]でグループ分けした言葉について使い分けの理由を提示する。
⇒調べた言葉について使い分けを考えてみる(名詞、動詞、形容詞、副詞など)。
例:ふるさと・こきょう、やまい・びょうき、あした・あす・みょうにち
柔らか・柔軟・ソフト、知らせる・通知する、手紙・書簡・レター
青・ブルー、写真機・カメラ、お手洗い・便所・トイレ、百貨店・デパート
すぐ・ただちに、買う・購入する、休む・休息する、大きい・巨大だ
2.次の場面ではどのような言葉を使えばいいか考えなさい。
⇒使い分けは決定的なものではない
友達と話すとき
話し言葉、くだけた言葉、日常的な言葉、省略語→和語中心
先生と話すとき
話し言葉、少し改まった言葉、敬語、丁寧語、専門的→和語中心で、漢語、外来語も
レポートや論文を書くとき
文章語、改まった言葉、専門的な言葉→漢語、外来語中心
スピーチやプレゼンテーションをするとき
話し言葉、改まった言葉、専門的な言葉→和語、漢語、外来語
3.次の文の言葉を同じ意味の言葉に換えなさい。
例:満生先生にレポートを提出した。
→満生先生にレポートを出した。
① 私は本を読むのが好きだ。
→私は読書が好きだ。
② この仕事はとてもハードだ。
→この仕事はとても大変だ。(難しい)
③ きのう、友達とご飯を食べに行った。
→昨日、友人と食事に行った。
④ 私は日本人がどのような言葉を使用しているか調査した。
→私は日本人がどのような言葉を使っているか調べた。
⑤ 日本の人口は非常に速い速度で減少している。
→日本の人口はとても/すごく速いスピード/速さで減っている。